クリント・イーストウッド作品、今回は特に良い出来
簡潔にして充分な満足感を味わうことが出来る。
無駄を省いた演出が実に気持ちの良いものだということが、これほどよくわかる映画もない。
と言っても、ストーリー構成はなかなか複雑で手が込んでいる。ただ、それをとてもスマートに展開させていく脚本と演出が大したもので、唸るしかない。
イーストウッド作品、やっぱり今回も傑作だった。
アカデミー賞候補も間違いないところだろう。
アメリカの良心がテーマだけに、作品賞はかたいところか。当然監督、脚色(原作ありのため脚本ではない)、そしてトム・ハンクスの主演男優、アーロン・エッカートも望外に良くて助演男優、というこの辺りの候補が有力だ。中でも一番有力な受賞候補は脚色かもね。大作ではないので、脚色賞一つということもある。ついでに言うと、意外にいい加減なアカデミーなので、原作がありながら脚本賞としてノミネートされるということもあるけどね。そして、もしいい風が吹けば5部門すべて受賞もあるかもだ。
来春のお楽しみ。
MY評価 ☆☆☆☆ 2016年 アメリカ 96min 原題/Sully 製作/監督 クリント・イーストウッド 脚本 トッド・コマーニキ キャスト トム・ハンクス、アーロン・エッカート、ローラ・リニー