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映画「ジヌよさらば~かむろば村へ~」有り得ない世界観が心地いい!


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しがらみ社会から解放された世界とは


人が社会制度のしがらみやお金から自由になるには、巨額のお金持ちになるか、全く持たないかだが、どちらも普通はあり得ない。

この映画は持たない側のユートピアを創造してみせる。

神が随所に現れ、ピエロの役どころのように物語を導く。

人間の煩悩も現実も非現実も、何もかもがカオスのように共存する世界。

あり得ない世界観が、上滑りしそうでしないあたりが真骨頂。

観ているうちに、何とも言えず心地よくなってくる不思議な映画だ。

MY評価:☆☆☆★★
2015公開   121min
監督/脚本 松尾スズキ  原作/いがらしみきお『かむろば村へ』
キャスト 松田龍平、阿部サダヲ、松たか子、二階堂ふみ、西田敏行                  

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映画「ネスト」何とも言えないヤバイ映画!

ホラーでサイコなサスペンス!

愛に飢えた狂気の女

父親による身的&心的外傷後ストレス障害から広所恐怖症になり家を出られなくなった女は、まるで映画「ミザリー」のキャシー・ベイツのようで、おぞましく恐ろしい。

なんと言っても、こともあろうか男を捕獲してしまうし、更には腐りかけてる男の足をベッドに縫い付けてしまったり、大した衝撃だ。

さらに、それも序の口と言うばかりにそんなスプラッターシーンをたたみ掛けてくるのだからたまらない。

とは言え、寸前でグロくならずに済むところがこの映画の優れているところ。

ここまでくると、好みに寄るところが大きいとは思うが、この映画は笑っっちゃうほどに楽しくホラーでサイコなサスペンスぶりで、なかなどうして見事なものなのだ。

ミザリーの二番煎じな部分はこの際どうでもよくなってくる。

MY評価:☆☆☆★★
2014年公開   スペイン/仏合作   92min   原題/Musaranas
スタッフ  監督/フアン・フェルナンド・アンドレス 、エステバン・ロエル
キャスト  マカレナ・ゴメス、ナディア・デ・サンティアゴ、ルイス・トサル
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映画「ビッグ・アイズ」何もかも知っているかのような…眼

本物と偽物の境目とは

何が本物で、何が偽物なの?

声の大きい方が本物

小さい方は偽物

本物になった偽物は声が大きいので

幅を利かせている

だから、いろんなものを浸食していく

たまには、人の人生も浸食する

大きな声と大きな顔で、心まで浸食する

いつのまにか、どっちがどっちなのかわからなくなる

ビッグ・アイズは何処を見つめているのだろうか。

作者の心の中なのか、観る者の心の中なのか。

不均衡に大きな眼は、人の心をざわめかせる。

もの言わぬビッグ・アイズは、あらゆる事を語っているかのようだ。

まるで僕たちのことの何もかも、知っているかのように…

この映画はまるだそんな風だ

MY評価:☆☆☆★★
2014/2015年公開   アメリカ   106min   原題/Big Eyes
製作・監督/ティム・バートン
キャスト/エイミー・アダムス、クリストフ・ワルツ
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映画「100歳の華麗なる冒険」あぁ!人生の達人よ!

人生の達人がいるとしたら、きっと台風の目のような人だ

見方が変わると、物事が全く違って見えてくることがある。

自分の周りに起っていることも、違った様相を見せる。

起きてる事は同じなのに…何故か違ったものになることがあるのだ。

物事の中心は台風の目のように、まるで無風地帯。

周りだけが、目まぐるしくグルグル動いている。

僕達の人生だって、もしかしたらそんなことがあるのかもしれない。

案外知らないのは自分だけ。

人生の達人がいるとしたら、きっと台風の目のような人だ。

周りがどんなに大騒ぎをしていても、

自分だけは無風地帯。

計算もなく、飄々とマイペースで歩いていく人。

もし、そんな人がいるとしたら、人生の達人に違いない。

MY評価  ☆☆☆★★★
2013年/2014年公開   スウェーデン   115min
原題/Hundraaringen som klev ut genom fonstret och forsvann
監督フェリックス・ハーングレン /原作ヨナス・ヨナソン
脚本フェリックス・ハーングレンハンス・インゲマンソン/撮影ギョーラン・ハルベリ
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映画「ジェサベル」恐怖の置いてきぼり!

 

そうなるの?!

意外なサスペンス

ちょっと怖い謎解きが、いい感じでそそられる前半の出来は悪くない。

ポスターがいい。

後半に期待が膨らむ。

ところが話は妙な方向にどんどん逸れて行き、とうとうラストは意外感たっぷりに終わってしまう。

えーっ、てなカンジ。

「そうなるの!」と思わず声が出てしまった。

話しは一応それなりに収まると言ってもいいが、それでも置いてきぼりにされた気がしてしまう。

恐怖の置いてきぼりだな!

そんな中途半端な気持ちを味わいたい人におススメです。

 

MY評価 : ☆☆☆
2014年公開   アメリカ   90min   原題/JESSABELLE
監督/ケヴィン・グルタート
キャスト/セーラ・スヌーク、マーク・ウェバー

 

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映画「ウィークエンドはパリで」シニアだって大人になるのは難しい!

シニアと言われたって、中身はそう簡単には枯れない

世間的には老夫婦に見えるだろうし、爺さん婆さん呼ばわりだが、若者のように生臭かったりするわけで、まだまだ人生の現役感バリバリだ。

若い人たちから見たら、そうは見えないかもしれないが、案外そういうものだ。

人間、そんなに成長なんかしないもの

主人公の夫婦は、旦那がこれからリストラされるという大学教授と奥さんも中学の教師という教師コンビのかなりお堅いカンジなのだが、やることはメチャクチャだ。

結婚30周年の記念の旅行を新婚旅行で行ったパリに再訪するのだが、異国での解放感からか、高級そうなレストランで食い逃げしてみたり、高級ホテルのスウィートに連泊したあげくにカードの限度額を超えてしまうほど羽目を外したり、おまけにフロントで笑い事じゃないと詰め寄られているさ中に「そんな話は聞きたくない」などと言って、ホテルを出て行ってしまう。

全くふざけたはなしだが、本人たちはいたって普通に見える。ちょっと軽く冒険してみてるだけ、と言わんばかりに。
中身がそれほど成熟しないのに、歳だけとっていき、見た目はきちんと爺さん婆さんで、悩みは老齢なりの身体的な事や様々な出来事などに悩ませられる、いう構図は世界中一緒なんだって思った。

それにしても、シニアが羽目を外すと、手が付けられないというか、始末に悪いというか、本人が悪びれないところも困ったところで、自戒込めて観てしまった。

シニアだって、実は大人になるのは難しいことなのである!

MY評価 : ☆☆☆★
2014年公開  イギリス  93min  原題 Le Week-End
監督/ロジャー・ミッシェル   
キャスト/ジム・ブロードベント リンゼイ・ダンカン