陶酔こそ映画だ!
青春の甘美な輝きを描いてこれ以上の映画があるだろうか!
異彩を放つ才能たちの、幸運なる出会いによって紡ぎだされた珠玉の一品。
みずみずしいタッチの演出に、フランソワ・ド・ルーペの 胸をかきむしるようなリリカルな音楽が全編を彩る。
時代が生んだ二度と再現できないアンサンブル
アラン・ドロンとリノ・ヴァンチュラ、正反対の個性の対比が生み出す稀に見る友情の奇跡。
ふたりの友情の間に佇むジョアンナ・シムカスの美しさは、女性が一生の間に最高に輝く一瞬の煌めきを体現していたかのようだった。
異色の才能がキラ星の如く集結し、今この瞬間にしかあり得ない輝きを永遠にフィルムに閉じ込めたのだ。
そう、まさにもう一度、TVでなく映画館で、デジタルでなくフィルムで観たいと思わせる代表の一作である。
MY評価 : ☆☆☆☆★
1967年公開 フランス 112min 原題 Les Abenturier
監督/脚本 ロベール・アンリコ 音楽 フランソワ・ド・ルーペ
キャスト アラン・ドロン、リノ・ヴァンチュラ、ジョアンナ・シムカス