センスの塊のような映画
音と映像のマッチング。カメラアングルやカット割り等々どれをとっても秀逸。
なかでもプールでの報復シーンは出色だ。
水中の「無音」、「真っ赤」に流れる血の色、有り得ない「動き」のアンサンブル。
抜きんでたセンスのきらめきが炸裂している。
ショッキングで、残酷で、そして、美しい。
全編を通して流れているトーンは、静謐な深い哀しみ。
死ぬことの許されないヴァンパイヤの絶望的な哀しみが胸を打つ。
ヴァンパイヤ物の中でもベストピクチャー!
尚、ハリウッド版リメイクもあって、それも健闘はしていたが、遥かにこれには及ばない。
MY評価 : ☆☆☆☆
2010年公開 スウェーデン 115min
原題 Let The Right One In(正しき者を招き入れよ)
監督/トーマス・アルフレッドソン、
音楽/ヨハン・セーデルクヴィスト、撮影/ホイテ・ヴァン・ホイテマ
キャスト リーナ・レアンデション、カーレ・ヘーデブラント
オースティン映画批評家協会賞受賞
英国アカデミー外国映画賞、ヨーロッパ映画賞作品賞、音楽賞 ノミネート