渋くなって帰って来たジェイソン・ボーン
ボーンシリーズ最大の魅力はボーンの先を読む力と判断力にある
予想外の様々なことがボーンの身の上に起ったときの彼の行動や動きが見事に的確でカッコいい。
今ある危機を切り抜けるために、状況を瞬時に把握し、次に起こる事を予測し、その先を行くボーンの判断力が爽快だ。
私たちの現実の状況判断や行動は遅遅刻々とすることばかりだが、映画の彼はいとも簡単に颯爽とやってのける。
アクションに於けるボーンの動きはまるで条件反射のように危機に対応し更には次々と襲ってくる攻撃を予測して対応する。全てのあらゆる危機に完璧に対応できるそれは無敵のヒーローでもあり、極めて優秀な無敵のビジネスマンのようでもある。
どんなことも慌てず騒がず沈着冷静にまるだ想定内かのように対応するボーンの姿に、僕たちはカッコいい男の理想をみるのだろう。
今回の題名はそのものずばり「ジェイソン・ボーン」。まさにボーンそのものがテーマということだ。
今や体もいささか丸みを帯びてかなり分厚くなってはいるが、動きは相変わらず素早くむしろ繰り出すパンチなどは重く必殺で、以前より凄みを増している。
9年ぶりの新作でシリーズ第5作でこれがシリーズ最後かと思いきや、ラストシーンを見る限りまだまだ続きそうな気配もあり、ファンとしてはまた次回作を期待してしまう。
それにしても、お馴染みのエンディングのテーマ曲、随所に流れる効果音、それにリンクするカメラワークなどのもはや定型となったレベルの高さは007シリーズ並みで、そこがファンには堪らない魅力になっている。
まだまだ続け!
ジェイソン・ボーン!
MY評価 ☆☆☆★★★ 2016年 アメリカ 123min 原題/Jason Bourne 監督/脚本 ポール・グリーングラス、 キャスト/マット・デイモン、トミー・リー・ジョーンズ、アリシア・ビカンダー、 バンサン・カッセル、ジュリア・スタイルズ