アカデミー長編アニメーション賞にノミネートなんて噂を聞いたものだから…
それデマだったのかもしれないけど…
とにかく、観た。
で、四分の三までは良かったと思う。
でもその後が残念な結果に終わってしまったようだ。
興味を引く展開とたたみかける演出と脚本はなかなか良くて、物語の世界に引きずり込む力は大したものだったんだけど… ストーリーの盛り上げ方が余りにも力が入り過ぎていて空回りで、ラストシークエンスが余分にさえ見えてしまった。
端的に言うと編集がまずい。あと20、30分刈り込むべきだった。捨てきれず全部入れてしまったようにみえる。物語の中盤から波状攻撃のようにたたみかける演出は息切れし、最終章に集約してこない。全体的に冗漫で破綻しているとさえ感じた。これじゃアカデミーノミネートは難しい。
着想も良く、物語の力強さもあって、アニメーションの映像の美しさと音楽もマッチするなど良い点も多かったが、ここまで歴史的なヒット作になった理由は宣伝の巧みさ以外に思いつかないというのも正直なところだ。
そして、なによりも致命的だったのは、感動を作り上げようとする作為が目立ち過ぎたところだった。
MY評価 ☆☆☆★★ 2016年 東宝 107min 監督/原作/脚本 新海誠 音楽/主題歌 RADWIMPS