映画「ザ・コンサルタント」近年出色の傑作!


sponsored link

近年これほど見ごたえのある映画も珍しい

実に奥行きのあるエンタテイメントとして仕上がっている。

何といっても脚本が秀逸だ。全く無駄の無いストーリーテリング。更に、人物の全ての行動の背景にただならぬリアリティーがあり、そこがこの作品の最大の魅力となり骨太な映画となっている。

2時間を超える作品だが、まったく緩みを感じさせない。過去と現在が交錯していく度に物語はエネルギッシュに展開していく。堅実な演出と編集の職人技だ。

幼年期からのトラウマに振り回される兄弟の物語でもあるが、自閉症というマイノリティの教育と生き方ももう一つの重要なテーマとしてある。映画は、人と違うという事の意味はまわりの人々にとっては脅威として映り、攻撃される運命にあるということを明確に語る。主人公演じるベン・アフレックの映画はかなり観てきたが、実は初めて凄いと思った。勿論、「グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち」も「アルゴ」も最近の「ゴーン・ガール」の演技も感心はしていたが、凄いとは思わなかった。

全ての傑作がそうであるように、この映画もプロローグが素晴らしい。彼の会計士としての仕事の描写から複雑な人間性を的確に描き出す。一見寡黙で冷徹に見えるが実は人としての温かみがあるようであり、しかしそれは彼の或る目的のための方便なのかもしれない。とは言え、やはりどこか誠実そうでもあり、神秘的な印象だ。そして、何故か有り得ない射撃の腕がある。更に、彼が仕事を終え自宅のガレージに返って来る車庫入れの異常ともいえる、開いていくシャッターと車のスピードの絶妙なタイミングに驚愕する。そこに彼の尋常でない生活と性格を連想させる。この辺りでもう一気に持って行かれてしまう。あとはこの魅力的な世界にのめり込んでいくだけだ。

凄まじいアクションとスリリングなサスペンスはむしろ深い人間ドラマの彩りのようにさえみえてしまうというこの映画、まぎれもなく近年出色の傑作といえる。誰にでも勧めたくなる映画である。

それにしても、ラストで知る「或る事」には恐れ入った。決して多くは語らない。さりげなく、見落としてしまいそうな「その事」の意外性は、この物語の核心を突き、胸に刺さる。

監督キャビン・オコナーの演出が冴えわたる。

MY評価:☆☆☆☆

2016/2017年  アメリカ 131min  原題/The Accountant

製作・監督/ギャビン・オコナー  脚本/ビル・ドゥビューク  編集/リチャード・ピアソン

キャスト:ベン・アフレック / アナ・ケンドリック / J・K・シモンズ /  ジョン・リスゴー


sponsored link

スポンサーリンク
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
スポンサーリンク

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です