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映画「グロリア」ハンドバッグにマグナム入れて‥‥


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ゾクゾクするほどカッコ良過ぎる映画

主役は、マグナムが世界一似合うジーナ・ローランズ

パートナーはあの、ジョン・カサベテス。本作の監督、脚本でもある。

カサベテスとジーナは映画作りの戦友のような関係なのではないだろうか。

さすがに、彼女の魅力をよくわかってると思わせるシーンの連発だ。

と言うより、カサベテスはジーナにべた惚れなのがよくわかる。

彼がジーナをどれほどカッコ良く魅力的で素敵な女性なのかを一番よく知っていて、そこを如何に魅力的に映像に写し取るかに異常なまでの情熱を燃やす。
特に輝くシーンは、ジーナ・ローランズが拳銃を使う幾つかのシーンに凝縮しているといっていい。

ジーナは、いきなりマグナムをぶっ放す!

そのタイミングが素晴らしい。

躊躇なく撃つ。

躊躇なく相手を殺しにかかる。

そのタイミングの演出とジーナの演技が、リアルな世界を誕生させる。

今この瞬間にと「判断」して撃つ訳ではないところがいい。

考える間もなく、彼女が今まで生き残ってきた嗅覚が瞬時に反応しているだけ、と思わせるリアルさを演出している。

グロリアの生きてきた環境も、彼女の性格も、一気にすべてを見せてしまう演出と演技。

グロリア(ジーナ)は、マグナムが良く似合う

タクシーの止め方、ドライバーとのやりとり、バーでのたたずまいとバーテンとの何気ない会話、ホテルマンや銀行マンとの態度等々すべてのシーンに意味があり、経験と動物的感から感じ取る危険を回避する反応と決断と行動は、いったいどれほどの修羅場をくぐり抜けてきたのだろうか、と思わせるのである。

グロリアの一挙手一投足が彼女のあらゆる面を映し出すのだ。

男のハードボイルドの秀作は数あるが、

女のそれはこの「グロリア」をおいて右に出る映画はないだろう。

それほど、ジーナ・ローランズの存在感が際立っている。

当たり前だ。何故なら鬼才ジョン・カサベテスが渾身の力でジーナ・ローランズというたぐい稀なミューズをミューズたらしめるために撮った、彼女のための彼女だけの映画なのだから。

MY評価 : ☆☆☆☆
1981年公開  アメリカ  123min  原題 Groria 
監督/脚本/ジョン・カサベテス、音楽/ビル・コンティ 
キャスト/ジーナ・ローランズ 
1980年ヴェネチア国際映画祭 金獅子賞受賞

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映画「わたしは生きていける」今、戦争について思う!

  舞台は現代、イギリスで勃発する    核爆弾による「第三次世界大戦」

大見得切った反戦映画ではない

思春期の少女、少年たちのひと夏のバカンスの始まりが、実にみずみずしいタッチで描かれるなか、突然の戦争のただ中に放り込まれ、無残に散る命を目の当たりにしていくことになる。

眩いばかりの川辺で一瞬だけ見せた少年の背中の傷跡は、父親からの日常の暴力にさらされている生活を匂わせる。唯一の心のよりどころの飼い犬を殺された少年が見せた思いがけない怒りの激しさは、少年の心の傷の深さを活写し、直後に空しく散っていく。

屈託のない明るくけなげだった弟君の死の描写は、あまりにも残酷だ。

更に、ピクニックのさなかの原爆の描写や、どこまでも幸福感に満ちた田舎の生活が突然の銃弾の嵐で破られるシーン等、全てのエピソードに異常ともいえる落差の激しさがあり、その激しさが戦争の本質を突いてくる。

悲しみの度合いも落差が効いていて、心に刺さる。

その瞬間、反戦の色合いを映し出す。

実は、この映画、突っ込みどころ満載で、いろんな否定的な意見が飛び交う。

思うに多分、ベストセラーとなったらしい原作は良く出来ているような気がするが、映画となると「落差の演出」に観客が付いてこれない程の思い切った展開なのだ。

ロマンスかと思えば、反戦映画?どっちなの?みたいな中途半端な印を印象与えてしまう危惧があるつくりは、やはり総体的な支持は難しかったようだ。

とはいえ、現在に於いて実にタイムリーな反戦映画になっていて、ディテールもとてもよく計算されていて全体的な印象と異なる細やかな演出が見事な作品だった。

そして、シアーシャ・ローナン演じるヒロインの少女は、自己嫌悪と自己否定の嵐を乗り越え、「悪いことは蓋をして、上を向いて進んでいくしかない。今がその時」と言い、戦争の残酷さをも正面切ってぶつかっていくサバイバルなタフネスさが美しい。

(WOWOWにてTV初公開)

MY評価 : ☆☆☆★★
2014年公開  イギリス  101min  原題 How Live Now
 監督/ケビン・マクドナルド
 キャスト/シアーシャ・ローナン 
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今って、デフレスパイラル? それとも、安倍のスパイラル?

謎の発言「物価も上がってるが、給与も上がっているじゃないか」

なぜ政治家はそんなことを言うのだろうか?

政治家は官僚の作った数字を根拠にしているから?

政治家も官僚も庶民の生活の実感からほど遠いところにいる人たちだ。

庶民とは、日本の7割から8割を占める中小零細の企業の人たちで支えられているわけで、ほとんどの会社で給与は上がっていないのが現状である。

ところが、給与水準は少ないながらも上がっていると言っている。

その根拠とは、つまり、少数の大企業が数字を上げているからに他ならない。

数字はトータルすると、上昇していることは事実なので、そう言っているわけだろう。

もちろん政府は、数字の内容を知らないわけもなく、当然わかった上での、つまり確信犯ということになる。

でも、ほんとのことを言ったらアベノミクスが上手くいってないことになるから、知らないふりだ。

そうやって、時間をかせいでいる間に内容が追いつけばいいと思ってるのかなもしれない。

嘘はついてない、ということだろう。

しかし、言葉って空しい。

実際の生活が苦しくなっているのは本当のことだから、物を買わなくなり消費の落ち込みは避けられないから物が売れない、不景気は続き、やっぱり給料は上がらないという悪循環は続いていく。

もはや、デフレスパイラル! と言ってもいいのか‥‥

いや、安倍のスパイラル!

政府は大企業に設備投資を強要してるが、経団連も法人税を下げろと対抗している。

どっちにしても、全ては大企業頼みという構造は変わっていない。

一般庶民の生活の根本政策が無いから、この先も暗ーいカンジは避けられそうもない。

安倍のスパイラルは深く静かに潜航していく。

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映画「ザ・ロック」マイケル・ベイの世界はすでに完成していた!

「ザ・ロック」には、後の「アルマゲドン」と「トランスフォーマー」の全てがあった。

マイケル・ベイの世界の完成形すでに此処にあり!

今、「ザ・ロック」を観るというのは、思いがけない発見があって、面白かった。

ほとんど20年ぶりに観たわけだが、「アルマゲドン」も「トランスフォーマー」もすでに観ているうえで、その前に製作した作品「ザ・ロック」を観るということは興味深かった。

ストーリーテリングにおける効果音の傾向と使い方、カメラワーク、マイケル・ベイ特有の多少けれんみの有るカタルシスの作り方、もうすでに完全に出来上がっていたことに驚かされた。

確かに、当時も非常に面白く興奮したあの感覚を今も思い起こさせるが、その後の作品群はこの作品が原型にあったことがよくわかる。

キャストも素晴らしく、苦悩するエド・ハリスの渋さ、若かりしニコラス・ケイジの生きの良いマッチョぶり、やっぱりカッコいいショーン・コネリー。

MY評価 : ☆☆☆☆
1996年公開   アメリカ   135min   原題/The Rock
製作/ジェリー・ブラッカイマー、監督/マイケル・ベイ
製作総指揮/ショーン・コネリー、撮影/ジョン・シュワルツマン
キャスト/ショーン・コネリー、ニコラス・ケイジ、エド・ハリス
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日本って、東京、京都、ハロウィンなの?!

今では、外国の日本のガイドブックには、東京、京都、ハロウィンとくるらしい。(2015/10/30現在)

ハロウィンって、外国人の日本を観光する際の重要なキーワードになっているらしい。

それほど大きなイベントととして有名になっているということだよね。

とても信じられないことだけど、ホントウらしいのだ!

やればできるってことを証明してくれた「ハロウィン」!

ハロウィン普及活動、20年継続してきたんだもんなー。

どうやら20年前かららしい。

当時は、見るのが悪いぐらい無理やり感ハンパなかった。見ちゃいけないもを見るカンジで、それっぽくデコレーションしている店なんか、直視できないほど浮いてたと思う。

そんなアメリカの子供のイベントの物真似なんかして、どうすんの!って思ってた。

それもつい最近までそうだった気がする。

でも、気が付いたらこのブームだ。

テーマパークの力が凄いのだろうけど、今の子たちは当たり前のように「ハロウィン」を受け入れてる。

まるで昔からそうだったかのように。

元は古代ケルト人が秋の収穫祭を祝ったときに、悪霊を追い出すとかの宗教的な祭りだったらしいが、なぜかアメリカで浸透していて、よく映画に出てくる子供がお菓子を堂々ともらえる唯一の日として、仮装して近所を巡るというシーンとして知られているよね。

ハロウィンが僕達日本人の知るところなった理由は、何といってもホラー映画に使われたことが大きいかも。ハロウィンイコールホラーという風に刷り込まれているところがあるぐらいだ。1978年のジョン・カーペンター監督のブギーマンはもはや名作ホラーとさえ呼ばれているし、ハロウィンのホラー映画はいくらでもある。更には「E.T.」では重要なシーンのバックボーンとしてハロウィンが活躍していたよね。

初めに、ハロウィンを商売として実行した人はえらかった!

でももっとえらかったのは、諦めずに続けてきたことだ。

今では、日本という国の代表するキーワードにさえなっているなんて、当時誰も予想していなかったんじゃないだろうか。

日本という国というか、国民性といったほうがいいのか、どん欲なまでの吸収力は我が国ながら恐ろしいものがある

日本て、異国の文化だろうが何だろうが、楽しそうだったり儲かりそうっだりとかすると、主義主張なんかカンケイナイとばかりに、おかまいなしに取り込んでしまうところがある。新興宗教がその典型だ。日本には数百有ると言われてる宗教の種類と数の多さは異常だと思うが、その異常さをまるで無かったかのように吸収していて、知らん顔だ。

なんだか、感嘆するほかない。

おとなしい顔して、やることが凄い。しかも、諦めない。本来こんな国民性だったんだろうか?

いい意味で発揮すると何でもできそうだが、悪い意味で発揮すると戦争をした時の日本なんだろうね。死んでも諦めないとかね。

明日はハロウィン

10月31日。

またまたやってきました。

土曜日だし、仮装パーティーとかあらゆるイベントが凄いことになるんだろうな。

ここまできたら、「ハロウィン」というものをとことん利用して、儲けて、みんな楽しんでくれ、という気になる。

今、ブームなんどろうけど、ブームになると必ず冷めていくという宿命がある。なので、これからの生き残りをどうやっていくのか、とても興味深いね。

興味の尽きないハロウィンでした。

2015/10/30

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映画「ローマの教室で、我らの佳き日々」寡黙ながらも饒舌に

視点がどこまでも暖かい

寡黙な佇まいながらも饒舌な映画


教育に対して若く情熱に溢れた高校の臨時教員。かつての希望も情熱も今は消え失せ死ぬことさえ身近になっている老教師。規律を重んじることでなんとか気持ちと学校経営を支えている中年の女性校長。それぞれに抱えるジレンマに悩みながらも生きていく姿を、暖かく見守る教育映画である。

映画の語り口は、決して性急に答えを出そうとはせずに、いたって自然に無理しないスタンスを守り抜く。

答えを出そうとしないところが、かえって心地良い。

目線が低くもなく、高くもなく、自然な高さなのもいい。

まるでドキュメンタリーのような趣きだ。

カメラはドラマを語り、そして見守る

映画は唐突に終わりを迎える。

そして、本当に何も解決されていないことにしばし呆気にとられるが、すぐに気づく。

これこそリアルな現実なのだと。

本当はとても多くを語っていたのだ。

実は脚本と演出が周到に練られ、ドラマなきドラマが見事に描かれていたことに思い至る。

3人の役者もしみじみ良くて、さりげない秀作という言い方が良く似合う。

MY評価 : ☆☆☆★★★
2014年公開   イタリア   101min
原題:Il rosso e il blu/原案:マルコ・ロドリ著「赤と青 ローマの教室でぼくらは」
監督・脚本/ジュゼッペ・ピッチョーニ
キャスト/マルゲリータ・ブイ、リッカルド・スカマルチョ、ロベルト・エルリツカ
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映画「マップ・トゥ・ザ・スターズ」監督クローネンバークの深い闇

 

監督デビッド・クローネンバーグ今度も深い闇を連れて来たね!

テーマはやたら重いが、見始めたら一気に持っていかれる。

アクションでもなく、サスペンスやスリラーでもないのに、

とてもスリリングな展開に息つくひまもなく、気が付いたら終わっていた。

年齢に関係なく、抱える闇の深さが人の心を浸食し、最後には壊してしまう。

何か抗う手立ては無かったのだろうか?と思うが、いともたやすく壊れていく。

まるで、儚くもろいガラスの人形のように、持ち方を誤まると、簡単に落として粉々に砕け散ってしまうのか。

ジュリアン・ムーアは何を演らせても達者な女優だと知ってはいたが、今回の演技にはあらためて彼女のポテンシャルの奥の深さを見た思いだ。

MY評価 : ☆☆☆☆
2014年公開  カナダ/米/独/仏合作  109min  原題 Maps to the Stars
監督/デビッド・クローネンバーグ   
脚本/ブルース・ワグナー  撮影/ピーター・サシツキー
キャスト/ジュリアン・ムーア、ミア・ワシコウスカ、ジョン・キューザック
第67回カンヌ国際映画祭主演女優賞受賞
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映画「ストックホルムでワルツを」時代の空気が甦る、ワルツというジャズ!

躍動感に満ちている!

世界的スウェーデンのジャズ・シンガー、モニカ・ゼタールンドの伝記映画

伝記映画ってどこか説教臭かったりで、退屈な場面もあったりするのだが、

それがないのがとてもいい。

生き生きと、時代の空気が甦る。

 

演じるエッダ・マグナソンの歌姫っぷりが、魅力に溢れてる。

歌が上手く、美人で、キュートで、色っぽいから、かなり無敵である!

 

演出が良くて、脚本も良くて、ヒロインがサイコーの映画なので、本国スウェーデンで異常な大ヒットも理解できるというもの。

 

ところで、去年の暮れに映画が公開されたのを機に、エッダ・マグナソンが来日していたらしい。おまけに、ブルーノート東京に出演していた!なんという不覚!!!

 

 

MY評価 : ☆☆☆★★★
2014年公開  スウェーデン  111min  原題 MONICA Z
監督/ペール・フライ、撮影 /エリック・クレス、 音楽 /ペーター・ノーダール
キャスト/エッダ・マグナソン

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映画「タンゴ・リブレ 君を想う」ラストで一気にしあわせになれるよ!

タンゴは魂のダンス!

タンゴが元は男同士の踊りだったとは!

フラストレーションのはけ口として、男同士が酒場で荒々しく踊ったのが、タンゴの始まりらしい。

タンゴそのものは、表面上映画に直接の関係はない。

しかし、根幹にあるのは、タンゴそのものなのだろう。

それにしても、恐れ入った映画だ。

映画の展開に、モヤモヤ、やきもき、もういい加減にしろよ!心の中で悪態をついていたが、

最後に、一気に幸せにしてくれるラストシーンが待っていた。

そして、タンゴの饗宴のエンドロールへと続く。

MY評価 : ☆☆☆★★★
2013年公開  ベルギー/ルクセンブルク合作  97min
監督/フレディック・フォンティーヌ
キャスト/フランソワ・ダミアン、セルジ・ロペス、ロペス アンヌ・パウリスヴィック
第69回ベネチア国際映画祭オリゾンティ部門審査員特別賞受賞
第28回ワルシャワ国際映画祭グランプリ
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今も魅力的なカルメン・マキ!

大人の魅力のカルメン・マキ!

NHKBSの「ザ・フォークソング~青春の歌~」で彼女が歌っていた。

とってもいいカンジのおとなの女性になっていることに感動してしまった。

まず、声の素晴らしさに感動した。

そして、本人には申し訳ないが、歌の上手さに驚かされた。

遠い記憶を思い起こせば、そういえば上手だったっけ。

当時、僕たちは歌手としてのカルメン・マキより、彼女の中にあるドラマとか時代の風とかに自分たちの思いを馳せたり被せたりしていた、というのが本当のところだろう。

カルメン・マキの歌声は、

艶があって伸びやかで、

そして、まっとうな大人の自信と確信に満ちた声だった。

しかも、たたずまいが美しい。

いい年のとり方をした人をみることはとても気持ちの良いものなんだ、と改めて気づかされた、という感じだった。

気になって彼女のことをネットで調べました。

彼女は、ずーっと音楽活動をしてたのですね。

知りませんでした。

失礼しました。

いつまでも活躍してほしいと、切に思うカルメン・マキさんでした。

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映画「ウィークエンドはパリで」シニアだって大人になるのは難しい!

シニアと言われたって、中身はそう簡単には枯れない

世間的には老夫婦に見えるだろうし、爺さん婆さん呼ばわりだが、若者のように生臭かったりするわけで、まだまだ人生の現役感バリバリだ。

若い人たちから見たら、そうは見えないかもしれないが、案外そういうものだ。

人間、そんなに成長なんかしないもの

主人公の夫婦は、旦那がこれからリストラされるという大学教授と奥さんも中学の教師という教師コンビのかなりお堅いカンジなのだが、やることはメチャクチャだ。

結婚30周年の記念の旅行を新婚旅行で行ったパリに再訪するのだが、異国での解放感からか、高級そうなレストランで食い逃げしてみたり、高級ホテルのスウィートに連泊したあげくにカードの限度額を超えてしまうほど羽目を外したり、おまけにフロントで笑い事じゃないと詰め寄られているさ中に「そんな話は聞きたくない」などと言って、ホテルを出て行ってしまう。

全くふざけたはなしだが、本人たちはいたって普通に見える。ちょっと軽く冒険してみてるだけ、と言わんばかりに。
中身がそれほど成熟しないのに、歳だけとっていき、見た目はきちんと爺さん婆さんで、悩みは老齢なりの身体的な事や様々な出来事などに悩ませられる、いう構図は世界中一緒なんだって思った。

それにしても、シニアが羽目を外すと、手が付けられないというか、始末に悪いというか、本人が悪びれないところも困ったところで、自戒込めて観てしまった。

シニアだって、実は大人になるのは難しいことなのである!

MY評価 : ☆☆☆★
2014年公開  イギリス  93min  原題 Le Week-End
監督/ロジャー・ミッシェル   
キャスト/ジム・ブロードベント リンゼイ・ダンカン
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映画「悪童日記」ラストに、唖然としてしまった‥‥

激動の時代を生き抜いてきたが…

生きる環境が極端に過酷な場合の子供は、どのようになるのだろうか?

まるでガラス越しに観察しているような気分になる映画だ。

生き抜くために、肉体と精神が痛みに慣れる訓練をする。

或る信念をもって実行していくが、内面のナイーブさが彼等の優しさと弱さだ。

彼等双子にとって、最も苦痛なことは…

ラストに彼等が自らに課す試練とは…

彼等の選択したことのあまりの厳しさに

しばし目を疑い

唖然としてしまった‥‥

MY評価 : ☆☆☆★★★
2014年公開 独/ハンガリー合作 111min
監督 ヤーノシュ・サース   原作 アタゴ・クリストフ(悪童日記)
音楽/ヨハン・ヨハンソン、 撮影/クリスティアン・ベルガー
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「LINEでバイト」のなつめちゃん、知っとーと?

「前髪切りすぎた三戸なつめちゃん!」

この前のTVCM、「Google New Android スマート」で微妙な動きと表情がとっても良かったけど、今度も見ていて思わず笑顔になっちゃう、「LINEでバイト」のなつめちゃん。

 

Googleに続いて、LINEときたか!

偶然じゃない、彼女の起用。

センスの問題。

 

「LINEでバイトが見つかるんばい、知っとーと?」

サイコーでしょ!

 

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映画「紙の月」自分の心の中を覗いてみたくなる

  

主人公の梨花はいともたやすく超えて行く!

日常と犯罪の挟間のクレパスをサラッと超えて行くように見えた。

そんなに簡単でいいのか?

なんだか共感できないな‥‥

もっとなんか、あるだろう、そこには簡単に見えても簡単に超えることのできない何かが!

っという風に思いつつ観ていたが、気が付くと次第に梨花に同化していっている自分を発見してしまった。

この映画が非常に多くの支持を得た理由はいくつもあるだろうが、特筆すべきは二点。

ひとつは、違和感の感じ方。

梨花の感じる日常の中のちょっとした違和感の描写だ。この違和感の集積こそが梨花を犯罪へと走らせた正体なのかもしれない、と観客に思わせる細やかな演出がいい。僕たちは、わかるわかると思い、そしてそれがいつしか梨花の気持ちに共感させられていくのだ。

もうひとつは、爽快感。

物語の終わり方が、まるで優れた逃げ切り形アメリカ映画のように一気に観客を解放する爽快感だ。素晴らしい展開(原作)だし、映画の方の描写力も秀逸だ。

それにしても恐ろしいはなしだ。

自分も案外、越えられないはずの挟間を、実は簡単に何かの成り行きとかで、

ひょいっとばかりに越えてしまえるんじゃなかろうか?

と自問している自分を感じたときに…

はたして、自分の中に梨花と同じ「紙の月」を見てしまうのだろうか?

MY評価 : ☆☆☆☆
2014年公開  松竹  126min
監督/吉田大八 、原作/角田光代 、脚本/早船歌江子
キャスト/宮沢りえ、池松壮亮
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映画「百円の恋」百円女が本気になる時

 
いいとこ突いてる映画だよな

不思議と心を掴まれる

ありえない間とかけっこうあって、なかなか独自の雰囲気だ。

無気力、無目的なまま32才の自称百円の女が、ある時から何となく変わっていく。

その過程が妙にリアルだ。

安藤サクラの存在感がそのまま百円女のリアリティーに見えてくる。

百円女だって、本気になる時がある。

それがボクシングってとこが面白いんだけど、それは実はキッカケだ。

百円女の中では、すでにいろんなものが変わっていっている。

映画の説明を全くしないという演出は、独自のリアリティを生み出すことに成功している。

ニッチだが、日本映画の進むべき一つの道だろうと思わせるだけのものがあった。

MY評価 : ☆☆☆★★★
2014年  113min  
監督/武正晴、脚本/足立紳 
音楽/海田庄吾、 主題歌/クリープハイプ「百八円の恋」、撮影/西村博光
キャスト/安藤サクラ、新井浩文
東京国際映画祭「日本映画スプラッシュ部門」作品賞をはじめ、国内映画賞10冠
第19回プチョン国際ファンタスティック映画祭「NETPAC賞(最優秀アジア映画賞)」受賞
第4回CUT ABOVE賞 for Outstanding Performance in Film 受賞
(主演の安藤さくら<日本映画に最も貢献した映画人>を讃える賞/ニューヨーク開催)
2016年日本アカデミー主演女優賞受賞/安藤サクラ
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映画「コールド・バレット 凍てついた七月」陰気な話がとんでもない展開に‥‥

いたって平凡な男が、ある日自宅に侵入した強盗を射殺してしまうところから話は始まる

それにしても、骨のある映画だ

物語は実に陰気な感じで始まり、これ大丈夫か?と思うが、いやいや心配無用。

話はとんでもない展開となっていく。

脇で「ライトスタッフ」で最高にカッコ良かったサム・シェパードと、一世を風靡した「マイアミバイス」のドン・ジョンソンが出てくる。

歳はとっても実にそれらしく役にはまって出てくるところは、嬉しくなってくる。

彼等の活躍?に呼応するように主人公の内面が変化していく様が見所だ。

ラストは、大人の映画ならではの味があって、好感がもてる。

MY評価 : ☆☆☆★★★
2014年公開  アメリカ/フランス  未公開  110min  原題 COLD IN JULY
監督/ジム・マイクル、撮影/ライアン・サマル
キャスト/マイケル・C・ホール 、サム・シェパード 、ドン・ジョンソン
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映画「特捜部 檻の中の女」大人のための最高級ワイン


「特捜部Q 檻の中の女」芳醇な香り豊かなワインのようだ。

「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」の脚本とカメラ、どうりで同じテイスト。

何処をとっても一級品の出来栄えだが、それにしてもと思ってしまう。

どうしてデンマーク映画はこうも素晴らしい作品が次々生まれてくるのか?

正直に言って、日本映画のこの種の映画とのレベルの差が、あまりに大きいことに愕然としてしまう。

決定的な違いは、語り口のリアリティーのレベルの差なのだろうか?

それを形成するあらゆる要素の総合力の差は、歴然たるものがあると言わざるを得ない。

映画製作の環境の違いなのか?
予算も手間も時間も素材も、すべてが違い過ぎるということなのか‥‥

デンマーク製を最高級ワインとすると、ハリウッド製は飲み口のいい程良いワイン、日本製は低廉なテーブルワインといったところになってしまうことが悲しい。

いつか、こんな日本映画が観たい。

MY評価 : ☆☆☆☆
2015年公開  デンマーク  97min  原題/Kvinden i buret
監督/ミケル・ノルガード 、原作/ユッシ・エーズラ・オールスン、
脚本/ニコライ・アーセル、撮影/エリック・クレス
キャスト/カール・マーク、アサド
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のんびりムードの楽天ジャパンオープンテニスシングルス決勝

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楽天ジャパンオープンテニスファイナルに行ってきました。

錦織君のいない決勝は、のんびりムード。

対戦する二人は一番の親友同士らしい。

そのせいか、一生懸命戦っているんだろうけど、どことなくゆるい感じがしてしまう。

時々、二人に笑顔すらあるのだから当然か。

内容は、第一シードのワウリンカの余裕の勝利

対した錦織を破ったペールはその時に比べて明らかにテンションが低かったし、アンフォーストエラーが多く、特にフォアハンドのつまらないミスが最後まで修正出来ずにあっさりと敗戦。錦織戦の時の異常なしぶとさは全く無かった。

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それに比べて、ダブルスの決勝は、とてつもなくレベルが高く、うって変わって真剣そのもので見応えあり。

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ダブルスの試合は、世界の何処でも観客はほとんどいない。日本の観客は世界一のダブルスの観客と言われているらしい。

そりゃそうだと思うよ。狭い日本でテニスと言えばイコールダブルスだからね。

そういうわけで、大観衆の中の彼等は素晴らしいプレーの連発で、凄いものを観てしまった。

おかげで満足できた一日となり、彼等に感謝です。

来年も絶対にファイナルに行こう。

今度は、頼むよ、圭君!

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プレッシャーに負けてしまった、圭くん。

錦織圭がまた負けた。同じ相手に続けて負けた。

しかも、負けてはいけない、特に重要な試合に負けた。

選手として負けることがあるのは当然だが、時に負け方が問題となる。

今回の敗戦のダメージは大きいだろう。

心の傷になったと言ってもいいかもしれない。

立ち直るためには同じような状況で、次は勝つしかないのだろうな。

出来れば、同じ相手に。

さて、敗戦の理由だが、理由はただ一つ。

プレッシャー!

この前の敗戦は、準備万端で臨んだ全米一回戦。得意なサーフェスで、調子も良くて、去年は準優勝。立ち上がりの難しいこの一回戦に勝てば今年は優勝を狙えるという自信もある。だから、このプレッシャーのかかる一回戦にさえ勝てばなんとかなるだろう。自分で自分にプレッシャーをかける状況だ。それが前回。

今回は地元開催ディフェンディングチャンピョン、これに勝てば決勝進出が決まる。但し、この前とっても痛い負けを喫した相手だ。

いずれも絶対に負けたくない、負けることのできない一戦。

プッレッシャーは相手ではなく、錦織に一方的にかかる。

全ての条件が錦織に重くのしかかり、逆に相手選手には思い切って楽に戦える条件が揃った形となっていた。

この状況で勝ってこそ、ビック4を脅かす存在となって、いつかはナンバーワンも夢ではないとなるが、ここを超えることが並大抵ではない壁となってしまった。

それでなんだけど、明日は、錦織君のいない決勝戦を見に行くことになったのだよ。

超ショック!!!

もう、ガックリ、チカラ抜けちゃった。

ザンネン!!!!

photo by:


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映画「0.5ミリ」安藤桃子という稀有で偉大な才能

 

観ていて終わってほしくないと思う数少ない映画

196分、3時間16分、破格に長い

観ていると長いとは思わない、というか面白くてしかたないから、長いんだろうけどずーと観ていたいと思わせる。

内容はとてもシリアスで、社会的な問題提起ともいえるいくつかのテーマを持っているが、タッチは軽やかで、エンターテイメントのコメディとしても秀逸である。

この映画のいいところを上げたらキリがないというほど、あらゆる様々な面で優れている。しかし、それもこれも、安藤桃子という監督の演出に支えられて光り輝いているのである。

何故なら、みずみずしく躍動感に満ちた映像だから

映画監督の資質にとって一番大切なものを持っている。

それは日本の監督史の中でも特筆されるべき資質なのだろう。

全編映画の魅力に溢れている。画面が生き生とみずみずしく、躍動感に満ちているからだ。

つまり、極めて映画的な映画になっているのである。

それは、かつての巨匠たちもなかなか持ちえなかった偉大な資質であり、才能である。

原作があり、脚本があり、テーマがあり、監督の特異な視点もあり、しかしもし、その全てが仮に優れてたとしても、良い映画になったとしても、命のかよった生き生きとした映像を獲得できるわけではないのである。

そこが映画の素晴らしいところであり、同時に難しいところと言えるのではないだろうか。

この安藤桃子というまだほとんど経験のない監督は、落ち着いてさえいる演出のもとに、いともたやすくそのハードルを飛び越えてしまっているかのようだ。

もはや、稀有な才能の誕生と言わざるを得ない。

あれ!これヤバくない、褒め過ぎ?

MY評価 : ☆☆☆☆
2014年公開  196min 
原作/監督/脚本 安藤桃子
キャスト/安藤さくら、津川雅彦、柄本明、坂田利夫、草笛光子
日本アカデミー賞、上海国際映画祭等各賞多数/作品、監督、脚本、主演女優、
助演男優助演女優賞 受賞
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黑を白にすることができる、政界の「発言撤回」という凄ワザ!

By: Ken Bosma

発言撤回という大技だ!

「法的安定性は関係ない」安全保障関連法案の黒崎議員発言。

政治世界は、言ってはいけないことをどれほどハッキリくっきり断定的に明言しても、「発言撤回」という大逆転技を繰り出せば「誤解があったようだ」と言って「幕引き」をすることができる、という非常に珍しい世界なのようである。

一般社会の常識が通用しないらしい。

普通であれば、一旦、口から出てしまったら取り返しができない。

お前が嫌いだと言ってしまったら、相手の耳に聞えてしまったら、取り消すことは叶わない。

相手の記憶を消す以外に、道はない。

しかし、政界では、それは空耳です、と言い切ってしまえばそれで大概のことは済む。

でも、ちょっと羨ましいのも否定できないところがある。

考えてもみてほしい、もし人生の中で「発言撤回」を使えたならば…。

もし政治家のように簡単に使えたなら…。

あの時、あの場面で、もし使えたら…。

どうだろう?

君や私の人生がもう少し違ったものになったのかもしれないじゃない?

「発言撤回」 なんて凄い技なんだ!

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今嫌いな言葉、「見て取れる」、「生き様」!

By: Greek Tweeters

今、嫌いな言葉

「見て取れる」

でも、なんで嫌いなんだろう?

見る 取れる 採れる 摂れる 撮れる とれる

判定できる、分かる、読み取ることができる、などの意味の表現。

嫌いな理由が自分でも今一つよくわからない所が気持ち悪いが、嫌いだってことだけはわかっている。

嫌いな人のことは、どこが嫌いってすぐに言えるが、このことは意外にむずかしい。

多分なんだけど、この言葉そのものは普通であっても、これの使い方というか、使いまわし方というか…

使ってる人の感じというのか、ちなみにニュースでアナウンサーが使うときはそんなに気にならないから、ちょっとややこしい。

もっと嫌いな言葉に「生き様」があった

これ、だいぶ前から誰でも普通に使ってるけど、今だにとっても嫌いだ。

これの嫌いな理由ははっきりしている。

あまり細かいことをいう気はないけど、どうしても違和感を感じてしまう。

人が生きてることのすべてのシーンに簡単に使っていることに対しての違和感がとても有る。

さらに言えば、語感が耳障りだ。

濁音に品のなさを感じる。

別に上品ぶる柄じゃないが、「生き様」のザマがキタナイ。

この言葉も、そもそもは普通なのに、今の使われ方によって汚く聴こえてしまっているとしか思えない。

本来は普通に聴こえていたし、嫌いでもなんでもなかった言葉なのに、言葉が可哀そうなかんじだ。

言葉の使い方は文化だから、とうぜん時流を反映するので、現代の文化は少しキタナイ感じがトレンドなのだろうか?

言いかえると、その辺の微妙な感覚を感じることのない文化になっているかのようだ。

マスコミがこぞってとても好んで使いまくったおかげで、今ではすっかり定着してしまった。

文化はトレンドを内包せざるえない性質を持つ

だから、「生き様」が正に現代の文化なのかもしれない。

言葉一つだが、日本のマスコミのレベルの低下が、はっきりくっきり感じることができるテーマともいえる。

本来は民意のフィルターを通した時に、淘汰されるべきことだったかもしれない。

現代社会は民意の構築もマスメディアのチカラでどうにでもなるところがある

マスコミの責任は重いが、反比例するように使命感や責任感のかけらも無いようだ。

こうなったら、マスメディアがこれからどのようにしてあのような感覚の鈍い、そして品のないトレンドをつくり出し、トレンドたらしめていくのかを見ていきたいと思ったりもする。

そういったものごとの経過は、CM、ドラマ、ニュース等で、とてもわかりやすく進んでいくのを見ることができるだろう。

だが、わかりやすいとは言っても、人によっては見付けにくく、或いは見ることのできないことなのかもしれない。

そして、実はそこが、怖い・・・。

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映画「イコライザー」デンゼルのダークサイドの眼の奥に‥‥

デンゼルのダークサイドがカッコいい

何度でも観たくなる映画

ラストシーンを見ると明らかにシリーズ化を意識しているのがわかる作りになっていた。これがヒットしたらだけど‥‥次作はクロエ・グレース・モレッツのその後が、事件の発端になる予感。

アメリカ版必殺仕掛け人

勧善懲悪。ご都合主義とか言われそうだが、そうは言っても、もし自分にあれほどの力があれば、同様にやってしまうと思うのはみんな一緒じゃないかな。だから、自分の代わりに悪を懲らしめるところに共感するんだよね。

監督は「トレーニング・デイ」と同じアントワーン・フークア。この作品でアカデミー主演男優賞を受賞したデンゼル・ワシントンの特にダークサイド部分のことを、よーく分かってる監督だ。

一口で説明できないデンゼルの魅力

デンゼル・ワシントンという俳優は、複雑な人間を演じるときにより魅力を発揮する。若い時には無かった魅力だ。

いい年の取り方をしていて、顔のしわや少し疲れた眼の奥にさまざまな感情を表現する。

ハリウッドで最もセクシーと言われた頃の面影は薄くなったが、今の方がはるかに俳優としての可能性を感じる。

MY評価 : ☆☆☆★★★
2014年公開  アメリカ  123min  原題 The Equalizer
監督/アントワーン・フークア
脚本/リチャード・ウェンク、撮影/マウロ・フィオーレ
キャスト/デンゼル・ワシントン、 クロエ・グレース・モレッツ
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二人の女優の旬の輝きこそサイコーのシズル感!

ポカリスウェトTVCM 

旬のシズル感!

 

 

夏のCMは、各社シズル感の競演だが、シズル感にも色々ある

凄いシズル感を発見した。

ポカリスウェットのCMだ!

普通のシズル感はビールに代表される、正統派液体系シズル感が王道で、そこから派生する肉の焼ける油の描写であったり、インスタント系等の食品を調理するか、食べるシーンでシズル感を出していたりする。

 

ポカリスエット夏の親子篇 吉田羊 鈴木梨央

CM曲:「暑中お見舞い申し上げます / キャンディーズ」

 

でもこの二人、ポカリのCMでいくつか見てる気がするけど、今まで特別な感想はなかった。

ここにきて、夏の演出の良さと、キャンディーズの選曲、踊りの振り付けのアンサンブルの良さが光を与えてるのか、サイコーの一本ができた。

今が旬の二人の自然な魅力爆発なんじゃないかな。

二人の女優の旬の輝きが、最高のシズル感を演出しえるという、そのことに、驚いた!

コンセプトは明快だ。

ポカリを飲んだり、グラスを写したりの当たり前のシズル感ではなく、旬の女優でシズル感を見せる、というチャレンジは見事なアプローチというほかない。

こういうのって、作っている方でも、とってもしあわせで幸運な瞬間なんじゃないだろうか?

計算だけではたどり着けない何かがあるのだろう

以前、脱臭炭のCMの良さについて書いたが、全く同じコンセプトで別商品を脱臭炭と同じレベルを再現しようとしていたが、見事に外していた。案の定、脱臭炭は狙ってできないレベルの高さだったことを証明することになった。

計算から、奇跡のアンサンブルの瞬間を掴もうとするアプローチはほとんど失敗している。

各社、あるいは各クリエーターといった方がいいのか、軒並み惨敗だ。

だから面白いんだろうけどね。

追伸

上記が1年前(2015/7/20)の記事で、ポカリは今だにふたりのシリーズを展開していた。

しかし、あの時のシズル感は一度として再現出来ていない。

それほど、あの瞬間は奇跡の一瞬だったのかもしれない。

あらためて、CMって難しい。2016/9/10

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古今東西、男は夢を語りたがり、女は男の目を覚ます!

2015/7/19

By: SigNote Cloud
By: SigNote Cloud

古今東西、男は子供の頃から、を語る。

その時代時代で語る夢も変わったりするが、語ることはとても好きだ。

だから、男は言えないぐらい恥ずかしい過去をたくさん持ってしまうこととなる。

だから女は、自分の人生の中で男の夢を何度も聞くことになる。

女も若い時は、男同様に胸を高鳴らせ、同じ夢を見たりもする。

しかし、次第に気付きはじめる。

この人、チョットおかしいんじゃないかって…

このままこの人について行くとヤバイのかもって…

親切な女子は、そんな男の目を覚ます役割をしてくれることもあるかもしれないが、そっと居なくなったりもする。

 

夢みることが男の専売特許なわけじゃない、女だって夢は見るが…

ただ、見方が違うだけだ。

巷でよく言われているように、女の方がいくらか現実的なのも事実だが、むしろ男の夢の見方が現実ばなれしていることの方が問題だ。

 

だからといって、人生いくつになっても夢は見た方がいいはず。

どんなに馬鹿にされても、継続こそが何かを変えるような気もする。

男が愚かだってことは認めるとしても、そこに何か良いことを掴めるとしたら、

それは継続からでしか何物をも生み出さないような気がする。

だから、世の男子、ほとんど逆風かもしれないけど、

とりあえず、男は夢を見続けることにしよう!

馬鹿な男でもいいから。

2015/7/19

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なぜか面白い、NHKドラマ 「美女と男子」!

結末は、わかってる!

それなのに観てしまう

いや、だから観てしまうのか?

わかりやすく、類型的な登場人物たちと話の展開。

NHK的な恥ずかしいセリフとくさい芝居だらけ。すべてがそんな調子なのに、なんだか心地良かったりする。

不思議なドラマだ

アメリカドラマにならっての全20回スタイルが、結果を早急に求めなくてもいいのか、いい感じで力が抜けている。

ダサい台詞や、ヒドイ芝居も、見るに堪えない浮いた場面も、すべてを意図的にそうしてるんだといわんばかりに見えてくる。

チカラの抜けた感が、オセロゲームの一気に局面が反転する時のように、すべてを変えていくようだ。

まるで手品のように。

これ、凄い。

もしかして手練手管のプロの仕事なのか?

だとすると良くできた脚本だ。

そういえば、役者たちの演技は最初っから楽しそうだったよね。

嬉々として演じている、と言っていい。

仲間 由紀恵のコメディセンスのよさはもとから証明されていたが、今回も生き生きとしていていいし、更に彼女の女優としての様々な側面も程よくちりばめているあたり、やっぱり脚本がいいのか?

次回から第三部だって。

実験的に始めた全20回物だろうが、途中にしてすでに成功

20回物のリズムが心地良い。

3ヶ月ワンクールばかりなのは、内容の展開をパターン化してしまうのだと、あらためて気づかせられた。

民放もやれるはずだし、挑戦したほうがいいはず。

今のTVドラマの世界って、まるで自分で自分の首を絞めているかのような行き詰った感じを受けるけど、そんな現状を打破するための、検討するべき案件なのかもしれない。

でも、スポンサーのつく民放では無理なんだろうな。

昔は半年とか一年とか普通だったのにね。

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前髪ぱっつんの三戸なつめ!Google New Android スマート篇!

By: Carlos Luna

GoogleのTVCMのクォリティはいつもメチャクチャ高い

センスの良さが突出してる

New Android スマート篇もサイコーだ。

みんなちがうから、世界はたのしい。
人とちがう
常識とちがう
ちがうから驚く
ちがうから、高鳴る

で、前の方と最後に出てくる前髪ぱっつんのかわいい子って誰れ???

もちろん、調べたらわかったんだけど、

もうやたら人気のカリスマモデルの

三戸なつめチャン

起用する理由はわかりすぎるほどよーくわかる。

でもそーゆーことよりも、もうこれはセンスの問題だと思うんだけど、

音楽と映像の編集、

そして、三戸なつめチャンの使いどころの演出は、さすが!

参りました!

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映画「誰よりも狙われた男」最後に裏切ったもの勝ち!

 

極の後出しジャンケン

更に悪い方が勝つというスパイの話だ

どうしたって暗くなるし、哀しくなる。

最後に裏切ったもの勝ち!

後出しじゃんけんの状況にした方が勝つなんて…
SPY CATCHER

この映画、フィリップ・シーモア・ホフマンの独壇場だ。

彼の演技はいつも素晴らしくリアルで、なんだか彼の匂いとか、息や汗まで感じられる。

去年、薬物過剰摂取で亡くなり、この映画が遺作となってしまった。

役に乗り移るタイプの役者だけに、こういう役は辛いだろうな、と単純に思ってしまう。

月並みだけど、とにかく冥福を祈ろう。

でも、歳をとった彼が見たかったな。

どんなに凄いことになってしまうのか、想像もつかないほどの役者だったのだから

MY評価 : ☆☆☆★★★
2014年公開  英/米/独合作  122min  原題 A Most Wanted Man
監督/アントン・コルベイン、原作 ジョン・ル・カレ『誰よりも狙われた男』 、
脚本 アンドリュー・ボーヴェル
キャスト/ フィリップ・シーモア・ホフマン、 レイチェル・マクアダムス、
ウィレム・デフォー
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男の幼児性って、マジであぶない!

妻にかまってほしかった。

それが子供たち 4人を失ってしまった男の理由だ。

何ともやるせない事件だ。8人も子供を作っておいての理由だから、その身勝手さと幼児性の程度を想像することさえ難しい。

最近の犯罪の理由があまりに子供じみてることが多く、そのことが世間の耳目を集めていると思うが、今に始まったことではないような気がする。

男の犯罪のほとんどが、短絡的思考の思い込みや思い違いによる未発達の子供のような思考や感情によって起きていることが多い。

しかし、もともと男たちは、社会のあらゆるところでその幼児性をいかんなく発揮しているこそが問題なのではないか。

例えば、世の中の会社組織のほとんどは男社会なので、当然の如く男の理屈だけで物事をジャッジしてきた。特に男女の先進性に劣る日本では、そのことへの自覚すら非常に希薄といっていい。

アフターファイブの酒盛りタイムでは、そんな男たちだけの理屈と愚痴が延々と繰り返されている。これは相当に恥ずかしい感じの幼児性の発露だと思うが、こんな光景はとても恋人や妻には見せられないよね。もし見られようものなら相当引かれちゃうこと請け合いだ。

男だけがバカだなんてと言うつもりはないけど、どう見積ても男の点数は低い。

男に言わせれば、女っていう生き物は感情的で思慮が浅くて、とかいう種類の言葉と理屈が山のように噴出してくるのだが、この頃ではそっくりそのままその言葉を返されそうだし、家庭内のイニシアチブだって、どう見ても女の方に優位があるようだ。

twosome

昔から女たちは、男の幼児性をあからさまに批判するような言動は得策ではないと知っていたような気がする。

言ったらすべてが台無しになり、身も蓋もないことになると、よく知っていたんじゃないだろうか。

男サイドは、男の可愛げだとか、果ては男のロマンだとか、いろいろ言い変えることで本質まで見えなくなっている。

とはいえ、女たちにも責任は無いわけじゃない。

男の幼児性がここまで大手を振っていられるのは、女たちの都合であまりにも男たちを甘やかし続けたからではないか。

そのツケが、今になって思いがけない大きさで、社会全体にも、そして男たち自身にも、更には女たちにも降りかかってきているような気がしてならない。

そこらじゅうで幼い逆切れ男や甘ったれ男が、人命にかかわる事件をひっきりなしに起こしている。

男の幼児性って、マジであぶない!

自分も男の一員だけど…

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なでしこ達、ドラマは引継がれていく!

2015/7/6

 

なでしこ達のあらゆる想いを、アメリカの勝利への渇望の勢いが粉砕した。

 

負けてしまった悔しさは噛みしめるしかない。

石清水、沢、宮間、みんな精一杯戦う姿はとてもカッコいい。

2015女子ワールドカップサッカー の決勝の記憶は、敗者となったなでしこ達の姿として、自分の中で確かな記憶として残っていった。

勝者と敗者しかいないスポーツの世界は、単純明快に潔く残酷だ。

だからドラマは生まれ、僕たちの心に何かがとどく。

2015女子ワールドカップサッカー は終わった。

そして次の戦いに、ドラマは引継がれていく。

2015/7/6

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ウィンブルドン、もうこれ以上白くなれない!

寝る前にテレビで流れてるウィンブルドン見ながらスタディ

今年の〈2015〉ウィンブルドンのウェアはつまらなかった

去年はもっと色やデザインに変化があったのに……

フェデラー僕らはみんな白だ。白、白、真っ白だ。かなり厳しいと発言したのは去年の事。

そして、今年も「ここまでくるとちょっとやり過ぎだ。ルールがばかばかしいほどに厳格になった」と言う。

オシャレ感が際立つマテック・サンズ選手によれば、ナイキがデザインした白いブラジャーも、黄色いストライプが入っているため、ウィンブルドンには不適切と判断されたという。

ここまでくると、ばかばかしいというか、ちょっとリアルに気持ち悪い。

ひと昔前は規制にゆとりがあったが、年々じわじわと厳しくなっていく理由は何なのだろう?

もう、これ以上白くなれない!

各メーカーも、そこに関しては半ば諦めてる気配を感じる。

伝統命のウィンブルドン。

決めてる人たちの世代交代を待つしかないかな。

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ソニー、社是変更してた?

2015/6/29

世界のソニー、失われた10年だって!

平井社長「価格とスペックの軸で競争をしようとし過ぎた」 

CP+ 2012

正直言って、意外だった。

うまくいかないのは、ソニーのポテンシャルの低下だとずっと思っていたからだ。

ところが、まさかの「経営方針の間違え」がその理由だった。

かなり以前から国内外のいろんな人たちから、本来のソニーらしい、生活を一変させるような画期的な商品づくりに向かっていかなきゃだめだ、と言われてましたよね。

それなのにそれなのに、「価格とスペックの軸」という会社経営の無難で正しい基本路線を行くというソニーが決してやってはいけない経営を選択し続けた結果、巨額の赤字とリストラの嵐にあいなりました、と言うことでしょうか。

ステイクホルダーのみなさん、ご苦労さんでした。お疲れ様でした。

社是、変更していた?世界のソニー

会社経営って、絶えず成長を求められる宿命のさなかに不断の変革も同時に求められる。

簡単にウォークマンがつくれないないのはよくわかるが、まさかの社風、いや社是の変更?

「価格とスペック」の世界に踏み込んだその瞬間から、社員や株主のみなさんが信じていたと思われるソニーの起業精神が機能不全に陥り、よって会社の内部留保を切り売りしていくことになっていったのだろう。

10年間、間違え続けてしまったということか?

しかも、気づかずにだ。

経営の罠なんだろうな。

商品の売れない理由は、価格とスペックの問題だという分析だった。

価格とスペックの兼ね合いを改善すれば経営は良くなるという考えが正しくみえるところが厄介なのだ。

世界中の優れた頭脳が集まって、間違えるんだからね。

一言で言うと、正しいと思ってやってきたが結果が出ずに10年たってしまったが、それは間違いだった、となるのだろう。

子育てと似ている会社経営

正しいと思ったことが必ずしも良い結果にならないところは子育てとも似ている。

後悔先に立たずだ。

案外、まわりから見れば丸わかりなのに自分だけがわかってないなんてことは、よくある話だ。

この話の教訓は「ソニーを見て、我が振り直そう」だね。

2015/6/29

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人生には知らなくていいことがあふれてる!


Secret

人生、一瞬でまるでホラー!

最近、36年前の浮気がもとで、妻(71)が夫(79)を殺害してしまった事件があった。

さすがに36年も前のこと、時効だと思っても無理はない……と思うのは男の考えなのか。

つい言ってしまったことが、まさか自分の死を招くとは……つゆほどにも思っていなかったに違いない。

夫は妻に自分のかつてのもてた話を自慢げに詳細に語ってしまった……

36年間も黙っていたことをなんで今更って思うけど、そこは男の浅はかさ、つい言いたくなってしまったのか?

言わなくていいことは、決して言ってはならないらしい。

何年経とうが、たとえ相手が知っていたとしても、決して言葉にして言ってはならないのだろう。

きっと、人生の鉄則なのだろう。

そもそも、普段の生活の中でさえ、言わなくてもいいことがたくさんあるものだ。

何故か、女性はそのことを本能的に知っているらしい。

そしてなぜか、男はいつも口が軽い。

その時、人生、一瞬でまるでホラー!……となることもある。

でも、ホラーだからって、遠い出来事ってわけじゃない。

そんなことは、自分のすぐ隣にひそんでいるかもしれないのだ。

いつ、それがひょっこりと顔を出すのか、知れたもんじゃないのである。

そんな日常の潜む恐怖を思わせる事件であった。

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良いCMの悲哀!脱臭炭とレクサス!       2015/6/26

音を消してTVCMを見る!

サイレントは、いろんなものを見せてくれる。

何のコマーシャルだったのか、よくわかる。

へー、ってカンジで。

こんなことしてたんだ!とか、

あんなこともしてたんだ!とか、

音のないCMって違反なのかな?とか、

やってみれば個性際立つけどなーとか、等々。

音が悪いわけじゃないけど、嫌いな台詞や嫌いな笑い声が多すぎてうるさい程。

この2、3年、突出して良かったCMは?

すぐに浮かんだのは、脱臭炭とレクサスの2作品。

脱臭炭は何がいって、音楽、ダンスの振り付けの演出から何から何までいい。

狙ったとは思うけれど、多分予想を上回る結果なのだと思う。

去年の傑作だけど、評判がいいのか今年も最近放送していて嬉しい。

エステー(株)は商品のある限り永遠にこれでいいと思うが…そうもいかないんだろうな。きっと何かを変えたくなるだろうことは想像に難くない。

レクサスは、2013年「LEXUS IS Amazing in Motion STEPS篇」歴代日本最高の一本だ。

但しオリジナルなら……。

残念ながら、素材のアイデアは既存のものだった。

偶然BSの番組で発見してしまった。

ヨーロッパのお祭りで優勝したアイテムとコンセプトが全くと言っていいほど同じだった。

でも、その素材の活かし方が素晴らしい。

プロフェッショナルな仕事全開といった趣きだ。

世界に向けたグローバルプロモーションとして制作されたらしく、日本人向けでないところが理解されにくかったのか、芸術性が高すぎたのか、悲しいかなあまり話題にならなかったみたいだ。

作り物の巨人の彼が、巨人の彼女を探してさすらう。

そして、やがて出逢いが訪れる。

歓喜のエナジーが溢れるが、それは異端の悲哀を漂わす。

街を彷徨する彼の動きのディティールのカメラアングルとカット割りの構成は、

クリスティーナ・トレインの「I’m Wanderin’」の唯一無二の歌声にのせて、

泣けてくるほどエモーショナル。

細かな動きの演出にセンスの良さが凝縮していて、心を動かされる。

良いCMの悲哀

シリーズとなった次の街中を駆け巡る「ライトマン「」も美しいが、

前作を超えられないのは仕方がない。

前作は素材に命が宿っていたからね。

ライトマンはそこから派生したコンセプトマン。

銀座SONYビルにてライトマンのデモ
銀座SONYビルにて、ライトマンのデモンストレーションにたまたま遭遇!

 

それにしても、このような良いCMに出逢ってしまうと、CMとはどんなに良いモノを作ったところで、まるで花火のようにはかなく消えてしまうという宿命を想わざるを得ない。

いとしきかな、CMの悲哀…

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映画「マッドマックス 怒りのデス・ロード」みんな、狂った世界が見たいんだ!

 

1979年、マッドマックスから30数年を経て、再びジョージ・ミラーの世界が甦る

プロローグから一気に疾走する

ジョージ・ミラー帝国の造形は想像を超えていく。

Sexta/Viernes/Friday-POSER-Deus - Dios - God

混沌とした世紀末の表現は低予算の一作目から際立つが、それはエスカレートする一方だ。

ところどころで、自分の感性の枠を超えるシーンに出会った瞬間に観客の恍惚が訪れる。

しかし、派手になればなるほど観客はそれ以上を求める。

すれっからしの感性は、もっともっと、と要求する。

みんな、狂った世界が見たいんだ!

麻痺し始める感覚を救ったのは、人間たちの肉体の表現だった。

個々のドラマに寄り添う肉体の表現がこそが、観客の感情を喚起する。

ジョージ・ミラーのこの表現のこだわりこそ、観る者の心に正しく届くのである。

「マッド・マックス」ファンの期待に十分に応えた出来となった。

MY評価 : ☆☆☆☆
2015年公開   豪/米合作   120min   原題 Mad Max: Fury Road
監督/ジョージ・ミラー、撮影/ジョン・シール、音楽/ジャンキーXL     
キャスト/トム・ハーディー、シャーリーズ・セロン
第88回アカデミー賞受賞/ 衣装デザイン賞 、美術賞
 メイクアップ&ヘアスタイリング  、編集賞 音響編集賞 、録音賞
 ノミネート/撮影賞 、視覚効果賞  、監督賞  、作品賞 他多数
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錦織君、怪物の責任!

2015/6/21

ATP500の今大会、決勝を棄権しなければ、ウィンブルドンは第4シードになったらしい。

でも、今棄権しないと、肝心のウィンブルドンで勝てなくなってしまうリスクが高くなるという判断だ。

しかし、錦織君は今までに味わったことのない、大会に対する、観に来てるお客さんに対する責任を感じているんじゃないだろうか?

 

もちろん今までだってなかったわけじゃないだろうけど、

世界第5位、今大会第2シードの責任がある。

この大会を成功させることへの責任を、今までと違った重さで感じているだろうことは充分に想像できる。

今や、ATPを代表するトッププレーヤー

トップテンプレーヤーとは世界各国から集まるそれぞれの国の天才たちの中での、ピラミッドの頂点の、天才の中の天才の、怪物の中の怪物なのだろう。

天才は天才なりの、怪物は怪物なりのの責任を感じなくてはならないということか。

もっと言えば、それ相応の責任を感じることが許された、

世界有数の怪物の一人なのだろう。

 

がんばれ、錦織君!

 

2015/6/21

 

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映画「ゲッタウェイ スーパースネーク」ヒットする要因がひとつも思いつかない!

 

日本初公開。原題「GETAWAY」

となれば当然、サム・ペキンパー監督のスティーブ・マックィーンとアリ・マッグロウとの快作を思い出す。

あれはかなりエポックメイキングな作品だった。

それまでは、犯罪は割に合わないが鉄則だったが、逃げきってもいいんだと言い切ってしまった最初の映画だったように記憶している。

そのカッコ良さと爽快感はいまだに忘れられない。

この作品も同じ題名を堂々と付けたからにはとなるが、こっちはだいぶ趣きが違う。

同じ逃げるでも犯罪を犯していないので、その分悲壮感もない代わりに爽快感もさしてない。

つまり、まったく別物で、よくぞ同名にしたものだ。

勇気あるチャレンジというより無謀というべきか。

とはいえ、良い点もある。

主役を元レーサーにしてカーチェイスが91分間のほとんどを占めるのだが、

そのノンストップアクションのレベルは相当高い。

カメラアングルに防犯カメラ目線を加えてたところもイイ

様々なカメラアングルが実に自然に組み合わせているのだが、防犯カメラとは考えたもんだ。

それは観客の目線、視点、そして追跡する側の視点でもあるからだ。

たぶん普通に見ていたら気が付かないほど、うまく観客の心理の動きを誘導している。

また、俳優がいい。イーサン・ホーク。今回は「トレーニング・デイ」の頼りなげな警察官や、「恋人までのディスタンス」の恋愛青年とはだいぶ違う。頭はあんまり良くはないが、必死になってピンチに立ち向かっていく姿はいつ見てもいいもんだ。こういうエンターテイメントたっぷりの映画では、彼のシリアスな雰囲気がストーリーに信憑性を与えていて、観客も感情移入しやすい。

壊れない車で、スーパードライビングで、次々とピンチを乗り越えていけばいいのだ。

最後に数秒正体見せる黒幕のボスは、なんとジョン・ボイト!

さすが、短時間でもエンドロールは3番目!

最近はアンジェリーナ・ジョリーの親父さんでしか知られてないが、この頃の登場はいつでもどこでもラスボスです。

いい感じのワルになりました。

この映画は、WOWOWでの日本初公開。

日本での一般公開はさすがに無理だったようだ。

スターも地味だし、ヒットする要因がひとつも思いつかない。

だから、こういう映画をWOWOWでやってくれるとありがたいのです。

MY評価 : ☆☆☆★
2014年公開  アメリカ  90min  原題 Getaway
監督/コートニー・ソロモン  撮影/ヤロン・レヴィ
キャスト/イーサン・ホーク、セレーナ・ゴメス、ジョン・ボイト
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映画「スティーブン・キング ファミリー・シークレット」あなたならどうする?

後味の良いショッキングスリラー!

スティーブン・キング自身の脚色

原作「素晴らしき結婚生活」 STEPHEN KING’S A GOOD MARRIAGE

もう、題だけで怖いでしょ。

S・キングで、結婚で、素晴らしいとくれば、怖いこと請け合い。

監督ピーター・アスキンってだれ?でも、ヒロインのジョーン・アレンは知ってる。

何といっても、「ボーン・シリーズ」のCIA女性諜報員パメラ・ランディ。

さらに言えば、女性副大統領候補になって悪戦苦闘する「ザ・コンテンダー」。

これ、アカデミー主演女優ノミネイトだった。

もっといえば「フェイス・オフ」のトラボルタの奥さん役。

どの役もシリアスに印象的で、役どころに深みを形成させることでは一流だ。

今回はごく普通の奥さん役だが、なんとダンナが変態猟奇的連続殺人鬼だ!

で、それを知ったときからこの普通の奥さんは「変態猟奇的連続殺人鬼」の奥さんになってしまうのである。

おんなじベッドで、いつものように隣にいる!

たとえようもない恐怖!

アンタならどうする?! 

この映画の凄いところは、彼女の対応ぶりなのだが、慌てふためいたところから

いつもの日常をおくりだす過程の描写のうまさにある。

ふつうはヒロインが覚悟する感情の描写をきっちりとたっぷりと描くものだろうし、描きたくなるもの。

でも、そうはしない。

しらっと、日常に移行する。

観客は戸惑うが、興味をそそられついて行かされる。

彼女の本当の覚悟はラストに取っておくのだ。

そして、エンディングはもうひとつの仕掛けによってさらに深みを増す。

後味の良いスリラーのできあがりである。

WOWOW日本初公開作品。

MY評価 : ☆☆☆★★★
2014年製作  未公開/日本初公開WOWOW2015/6  アメリカ  102min  
原題  STEPHEN KING'S A GOOD MARRIAGE
 監督/ピーター・アスキン  原作・脚本/スティーブン・キング
キャスト/ジョーン・アレン、アンソニー・ラバリア
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今年の全仏オープンテニス、やっぱりナイキの勝ち!

2015/6/14

今年の全仏オープンテニスのナイキのシャラポアモデルは、やっぱりいい。

上が七分丈のTシャツで白地にスカイブルーの細かいボーダー

下が同じブルーの細かいプリーツのスコートで微妙にワンピース仕立てに見せて、実は動きやすいセパレート。
サンバイザーとシューズも同色。 おまけにウィルソンのラケットもブルー系でグリップテープまでブルー系。

スポーツウェアの上から下まで総べて同色でまとめるのはむしろ過激だ。

ただし、シャラポアモデルは際立ってエレガントかつ爽やか、軽やか、軽快。

Untitled

一方ナダルモデルは同じ全身ブルーで統一だが、エレガントというより爽やかな戦闘服って感じだ。

H&Mのベルディヒもポップで悪くないし、相変わらずラコステはオシャレだ。

ナイキに唯一対抗しえていたのが、アディダス
準決勝まで行ったツォンガとイバノビッチはナイキと対照的にオールブラック。いかにも強そうでそれでいてハイセンスな雰囲気を演出するカッコ良さは群を抜いていた。

しかし、ナイキのピンクとパープルの組み合わせの男女共通ウェアのレベルの高さ、更にキリオスのような突出した個性を際立たせるウェアもありで、トータルで今年もナイキの勝ち!

セレナもナイキだけど、いつも彼女のウェアはカッコ良かったり、可愛かったりなんだけど、どうしてもあの筋肉のボリュームでアンバランスになってしまう。毎回セレナはすこし痛い感が伴うのは定番となっている。ウェアそのものはレベル高いのに。

ところで日本のメーカーは…

まずヨネックス。なんといっても優勝したワウリンカだけど、彼は結構似合ってたと思うんだ。あれが似合うのはなかなかだよね。なんだか世界的に面白ウェアで話題になってるみたいだけど、あそこまで言われると少し悲しい。
同じウェアを着た西岡君は、小柄で19才で、可愛い系のウェアは似合うかと思ったのに意外な結果だった。なぜだろう?西岡君の大き目に着る着こなしに違和感はあったけど、ヨネックス、やっぱり今度もどこかに無理があるんだろうね。

アシックスは着てる人が少なくてあまり目立たないけど、モンフィスはいつも目立っていていわゆるファッショナブルって感じでカッコいい。但し、モンフィスは特別感半端ないのでモンフィスは似合うけど…となりかねない。アシックスはもっと普通っぽいプレーヤーとも契約した方がいいと思うんだけど。

そしてユニクロです。錦織君です。

カラーもデザインもどこか違和感を感じる。特に今回はデザイン的にバストから上が重たく感じてしまって、いいのだろうか?あれで…売れてるらしいが…今後に期待しようっと。

でも、ジョコビッチは今までタッキーニで何着てもあまり似合わなかったのが案外ユニクロで良かったと思っている。

相性がいい。特に今回のレッドクレーに合わせたカラーリングは良かったんじゃないかな。それとあのカラーにした理由がすごい。もしかしたら、相手のプレーヤーが自分とコートが溶け込んで見にくくなる瞬間ががあるかもしれない……とWOWOW解説の土橋さん情報なんだけど、ホントかな?

そして、今年のウィンブルドンも、もうすぐやってきます。トラディッショナルで白基調の制約の厳しい毎年の競い合い。特徴を出す余地のない中での知恵の絞り合い

毎回楽しみです。

 

2015/6/14

 

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ケイってやっぱりヤバイ奴!

2015/6/14

全仏オープン準々決勝、地元のツォンガにひどい強風の中、錦織君が負けた。

 

フランス国旗(French national flag)たぶん、自分で思ったより硬くなっていたのか?

そして、思ったよりツォンガのプレーが良かったのか?

さらに、思ったより自分の方が強風の影響を受けてしまったのか?

少しづつ思ったよりが重なってしまったように見えた。

 

リズムの狂ったプレーの影響はあまりに重く、2セットダウン。

その後、フルセットにもつれ込み、わずかな差で競り負けたのだが、

もう少しで勝つところだったわけで、つまりあんなことになっちゃったのに、

気持ちを立て直すことができてからは逆に勝てそうになるところまでカンバックした。

 

きっと、そんな錦織君のテニスの地力に対して、あらためてその凄さを強く再認識しただろう。

誰に認識されたのか?

それはもちろん相手のツォンガ選手であり、

錦織君のライバル達であり、

そして、その チームのスタッフ達 にだ。

ケイの持ってるポテンシャルはやっぱり凄い。

ケイってやっぱりヤバイ奴だった!

 

2015/6/14

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