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映画「ローマの教室で、我らの佳き日々」寡黙ながらも饒舌に


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視点がどこまでも暖かい

寡黙な佇まいながらも饒舌な映画


教育に対して若く情熱に溢れた高校の臨時教員。かつての希望も情熱も今は消え失せ死ぬことさえ身近になっている老教師。規律を重んじることでなんとか気持ちと学校経営を支えている中年の女性校長。それぞれに抱えるジレンマに悩みながらも生きていく姿を、暖かく見守る教育映画である。

映画の語り口は、決して性急に答えを出そうとはせずに、いたって自然に無理しないスタンスを守り抜く。

答えを出そうとしないところが、かえって心地良い。

目線が低くもなく、高くもなく、自然な高さなのもいい。

まるでドキュメンタリーのような趣きだ。

カメラはドラマを語り、そして見守る

映画は唐突に終わりを迎える。

そして、本当に何も解決されていないことにしばし呆気にとられるが、すぐに気づく。

これこそリアルな現実なのだと。

本当はとても多くを語っていたのだ。

実は脚本と演出が周到に練られ、ドラマなきドラマが見事に描かれていたことに思い至る。

3人の役者もしみじみ良くて、さりげない秀作という言い方が良く似合う。

MY評価 : ☆☆☆★★★
2014年公開   イタリア   101min
原題:Il rosso e il blu/原案:マルコ・ロドリ著「赤と青 ローマの教室でぼくらは」
監督・脚本/ジュゼッペ・ピッチョーニ
キャスト/マルゲリータ・ブイ、リッカルド・スカマルチョ、ロベルト・エルリツカ

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映画「タンゴ・リブレ 君を想う」ラストで一気にしあわせになれるよ!

タンゴは魂のダンス!

タンゴが元は男同士の踊りだったとは!

フラストレーションのはけ口として、男同士が酒場で荒々しく踊ったのが、タンゴの始まりらしい。

タンゴそのものは、表面上映画に直接の関係はない。

しかし、根幹にあるのは、タンゴそのものなのだろう。

それにしても、恐れ入った映画だ。

映画の展開に、モヤモヤ、やきもき、もういい加減にしろよ!心の中で悪態をついていたが、

最後に、一気に幸せにしてくれるラストシーンが待っていた。

そして、タンゴの饗宴のエンドロールへと続く。

MY評価 : ☆☆☆★★★
2013年公開  ベルギー/ルクセンブルク合作  97min
監督/フレディック・フォンティーヌ
キャスト/フランソワ・ダミアン、セルジ・ロペス、ロペス アンヌ・パウリスヴィック
第69回ベネチア国際映画祭オリゾンティ部門審査員特別賞受賞
第28回ワルシャワ国際映画祭グランプリ
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映画「余命90分の男」遺作となった皮肉なコメディー

 

わかりやすくお約束の展開だが…

ヒロインのミラ・クニスの勢いがいいアクセントになっていて、ロビン・ウィリアムズも奮闘し、最後までふたりの魅力でもっていく。

彼の遺作となってしまったこの作品はとても皮肉な内容だが、彼の存在感がいいだけによけいに身につまされる。

この時彼は、いったい何を思って演技をしていたのだろうか?

鬱病による薬物依存から自殺に至ったと聞いているが、

彼のいつもの慈愛に満ちた眼が忘れられない。

そして、今も「グッドモーニング・ベトナム!!」と叫ぶ彼の声が聴こえてくる。

MY評価 : ☆☆☆★
2015公開(2014年アメリカ公開) アメリカ 84min 
原題/The Angriest Man in Brooklyn(ブルックリンで最も怒った男)
監督/フィル・アンデン・ロビンソン、撮影/ジョン・ベイリー
キャスト/ロビン・ウィリアムズ、ミラ・クニス
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映画「最高の人生の見つけ方」棺桶リストでしあわせ目指そう!

自分用「棺桶リスト」をつくりたくなる映画 

Bucket List って、日本語で「棺桶リスト」

いわゆる、死ぬ前にやることリスト、ってことか。

余命、6ヶ月。

それまでに、ひとつひとつ実行していくなかで、

皮肉にも、気がついてしまう。

人生って、素晴らしい!

人が死んでしまう映画なのに、

観た後しあわせな気分になるなんて…

僕も、「死ぬまでにやることリスト」

つくろうか?

MY評価 : ☆☆☆☆
2008年公開   アメリカ   97min    
原題/The Bucket Rist(死ぬ前にやることリスト)     
監督/ロブ・ライナー、音楽/マーク・シャイマン、 主題歌/ジョン・メイヤー「Say」撮影/ジョン・シュワルツマン
キャスト/ジャック・ニコルソン、モーガン・フリーマン
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映画「シー・オブ・ラブ」色っぽさがこぼれてる!

 

エレン・バーキンとアル・パチーノのガチンコ勝負

2人の魅力のぶつかり合いが、フェロモンをあたり一面にまき散らす!

ちょっとむせちゃいそうで、凄くイイ。

色っぽさが、こぼれてる!

「シー・オブ・ラブ」のムーディーなテーマ曲にのせて、

サスペンスフルに展開。

ラストはとてもいい気持にさせてくれる。

見事なエンターテイメントな仕上がりだ。

もちろん、アル・パチーノもいいけれど、

ここはやはり、

エレン・バーキンのベストピクチャーと言いたい。

MY評価 : ☆☆☆★★★
1989年公開   アメリカ   113min   原題 SEA OF LOVE
監督/ハロルド・ベッカー、音楽/トレヴァー・ジョーンズ、撮影/ロニー・テイラー
キャスト/アル・パチーノ、エレン・バーキン、ジョン・グッドマン
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映画「僕達急行 A列車で行こう」正統しあわせ請負版

 

森田芳光監督の遺作になってしまった!

どう見ても、シリーズを見越した作りだよね。

寅さんのように、日本各地を鉄道マニアの「鉄ちゃん 」が巡って行く映画になったはずなのに…

なんともったいなく、残念なことだろうか!

この映画は、正統しあわせ請負映画なのである。

山田洋二監督の「寅さんシリーズ」や「釣りバカシリーズ」に匹敵するシリーズになるはずだったのに…

日本中の鉄ちゃん達にとって、これほど残念なことはないだろうけど、映画ファンにとってもこの上なく残念な事なのである。

でも、森田芳光監督の最後の作品が、傑作になって本当に良かった。

MY評価 : ☆☆☆★★★
2012年公開   東映   117min
監督/森田芳光、主題歌/RIP SLYME「RIDE ON」、撮影/沖村志宏
キャスト/松山ケンイチ、瑛太、貫地谷しほり
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映画「フル・モンティ」心が震える泣き笑い!

 

泣きながら笑う映画って、めったにあるもんじゃない!

アドレナリンが爆発する!

生活に追い詰められた人々の、精一杯頑張る姿を見つめる眼差しが暖かい。

追い詰められた人間の辛さと哀しさは、しかしどこか滑稽だ。

どこまでも真剣だからこそ、その哀しみはおかしさに繋がり、リアルに際立つ。

男も女も、俳優たちのなんと素晴らしいことか!

みんな嬉々として演じている。

ラストはアドレナリンが爆発し、

笑いの洪水に巻き込まれるが、

気がつくと、

涙も一緒の泣き笑いだ。

MY評価 : ☆☆☆☆
1997年製作  イギリス  92min  原題 THE FULL MONTY(すっぽんぽん)
監督/ピーター・カッタネオ、音楽/アン・ダッドリー 、撮影/ジョン・デ・ボーマン
キャスト    ロバート・カーライル、トム・ウィルキンソン 
97年英アカデミー 最優秀作品、主演男優、助演男優、オリジナル作曲、観客賞 /5部門受賞